島根で行きたいところは、松江城、出雲大社、そして石見銀山です。
石見銀山はアクセスが不便でなかなかそこまで足を延ばせない場所にあり、でも一度は行ってみたいとずっと思っていたところです。
今回は、ゆったり島根旅ですから、そして海外の方にも知ってもらいたく選んだのですが。
連日の炎天下、石見銀山ももちろん歩きました。
山間の緑の下は涼しいけれど、日差しが降り注ぐところはやっぱり暑いです。
水分補給に注意しつつ、ひたすら歩く。
一時は20万人が今は静かな山間に暮らしていたとは信じがたいけれど、たくさんのお寺や石碑が朽ち果てつつも今もありました。
江戸時代はたくさんの銀が産出されて、それはそれは繁栄したらしく、でも間歩で働く人達の労働環境は過酷で、その当時の工夫さんの平均寿命はなんと30歳だったとか。
それでも働けるということは食べていけるということで、今の時代からは想像もできない、まだまだ過酷な時代だったのだと。
そんな底辺で働く人々によって、日本が支えられていたのだと。
狭い間歩の入り口からはひんやり冷気が流れ出て、中は真っ暗。
湿気もあり水も染み出す中、ひたすら鉱脈を求めて手で掘っていく気の遠くなる作業です。
廃止となった跡地も空しく感じますが、これが時代が変わっていくことの現実なのかもしれません。
時代が変われば必要とされるものが変わり、求められるものが変わっていく。
永遠に続くものはないのだと思うとむなしさが募ります。
時代と共に、新しく変化していくと思えば、明るく感じますが、とにかくすべては変化していくものととらえるべきなのですね。
おもてなしの気持ちに溢れた旅館は、そんなちょっとした気持ちの疲れも吹き飛ばしてくれました。
初めて予約した「いにしえの宿 佳雲」が素晴らしいおもてなしの心が溢れていて、次に島根に行くことがあればぜひ泊まりたいと思った旅館でした。
何気ない心遣い、スタッフさんの笑顔、に癒されました。
のんびり温泉につかり、ゆっくりと語り合える至福の時を過ごしたのを懐かしく思い出します。
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